越中アートフェスタ 2020

 美術公募展「美の祭典 越中アートフェスタ2020」が21日、県民会館で開幕した。斬新な発想が光る絵画や写真、新たな表現を追求したオブジェなど入賞・入選作372点を展示。新型コロナウイルスの感染拡大に見舞われた現代社会や人々の心境を映し出した秀作もあり、美術ファンが見入った。25日まで。入場無料。

 アートフェスタは細かなジャンル分けやサイズ制限を取り払い、自由な創作活動に光を当てる公募展。今回が15回目となる。コロナ禍にもかかわらず、平面と立体の2部門に昨年より5点多い計457点の応募があった。県展など多くの公募展が中止になった影響とみられる。

 平面部門で最高賞の越中アート大賞・北日本新聞社長賞に選ばれた林原武夫さん(76)=氷見市宮田=のコラージュ作品「奪われた自由への追悼文」や、立体部門で同賞に輝いた田畑智功(とものり)さん(42)=高岡市福岡町小野=の彫刻作品「トルソ(女)」をはじめ、個性あふれる作品が並んだ。新型コロナによる外出自粛で静まり返る街を表した立体造形や、疫病退散の願いを神鳥に託した大作絵画など、今の世の中を捉えた意欲作も紹介されている。

 開会式・表彰式があり、新田八朗知事と駒澤北日本新聞社長があいさつ。実行委員長の西藤哲夫県美術連合会長が祝辞を述べた。大賞の2人に賞状と副賞10万円が贈られた。県と県芸術文化協会、県美術連合会主催、県文化振興財団と北日本新聞社共催。

引用:北日本新聞(2020年11月22日)

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